こんにちは。講師を育成して早や40年!コミュニケーション講師の今井尻由利子です。
今回はちょっと時間が経ってしまったのですが、2年前にクライアントさんが取り組まれた「朝読(あさどく)タイム」についてご紹介します。
正直に言うと、すぐに書けばよかったのに「そのうち、そのうち」と思っていたら2年も経ってしまって…
でも、遅くなっても伝えたいことがあるからこそ、こうして書いているわけです。
それは、この「朝読」の取り組みが、講師の育成において本当に大切な時間になったと思うからなんです。
たとえば、「相手の気持ちに寄り添うような言葉づかいが増えた」「たとえ話がより具体的になった」など、今まで以上に、講師の皆さんが自分なりに大事にしたいことがハッキリしてきたように感じていたからです!
学びを深める朝読(あさどく)タイム
では、クライアントさんが取り組まれた朝読について、まずは始めた経緯からお伝えしていきましょう。
支援を深める取り組みとして・・・
実はこの朝読をされたのは、20年以上お付き合いのあるクライアントのヒューマンリソース部門の皆さんです。
私はそちらで、研修開発や社内講師育成など、人材育成全般に関わる立場として、長年一緒にお仕事させていただいています。
その中でも、「支援」という考え方を中心に据えた、「支援について学ぶ」という研修は、私がとっても大切にしている研修で、
今ではクライアントさんの育成の根幹をなすプログラムとなっています(←これ、親鳥としてはちょっぴり誇らしい…!)。
社内講師の方たちはもちろんのこと、その他のメンバーからも、「支援」の考え方をもっと深く理解したいという声があり、ではヒューマンリソース全体で読書会をしてみようという話になったのです。
「支援について学ぶ」研修の基になっている、エドガー・H・シャイン博士の
『人を助けるとはどういうことか~本当の協力関係をつくる7つの原則~』
を読み、意見交換していく中で、より理解を深めようという試みです。
朝読は、ヒューマンリソース部門の皆さんの、そんな積極的な姿勢から生まれたのです。
「支援について学ぶ」研修の原点となる1冊
この朝読で使ったのは、今でもコンサルタントのバイブルと言われているような1冊。
前述しているとおり、エドガー・H・シャイン博士の『人を助けるとはどういうことか~本当の協力関係をつくる7つの原則~』です。
★ご存じの方も多いと思いますが、コチラ!

私は今でもずっと大切に読み続けている1冊です。
何度も何度も読み返し、ページは折れ、カバーはくたびれ、気づけばボロボロに…。
でもそれだけ大切な本ということですね!(私のボロッボロの本はお見せできない~😅)
この本が問いかけている、「人を支援するとはどういうことか?」というテーマは、
講師やコンサル業務を続けるうえで、私自身がずっと大切に向き合ってきた問いです。
だからこそ私は、この本を講師育成の場でも必ず紹介しています。
今回の朝読も、その一環として自然な流れで始まったのだと考えています。
対話と学びを深める朝のひととき
朝読は、毎朝の朝礼時に行われました。
朝礼では毎日のテーマが決まっており、火曜・金曜が「朝読タイム」です。
📚朝読の進め方
①事前準備(火・金に向けて)
指定された本の該当ページを読んでおく ※該当ページは、私から事前にお知らせする
②当日の発表タイム
感想を1人ずつ発表(目安:1人1分)
③記録する
朝礼当番の人が、みんなの感想を「notion」に入力
④振り返り&交流
意見交換。欠席者は、「notion」に感想を入力
ヒューマンリソース部門の皆さんは、忙しいときでも、朝礼の時間を活用し、少しずつ丁寧に読み進めながら、ノーションに感想を書いたり、個人のノートを作ったり、対話を通して学びを深めていかれました。
★写真からは、私の“熱すぎる語り”や”圧”が伝わってきそうです(笑)
「この部分は研修ではこんな風に伝えて…」と、熱く、いえ、暑苦しく(?)語っています!でもそれも愛情の裏返し、ということをみんなわかってくれている…はず?😂

「ここ!メチャ大事!この一文を最後に伝えると納得感がスゴイのよ!」と言いながら、テキストをボールペンで指した先には赤字でこんなひと言が…「こわいことだ!!」
(これはちょっと企業秘密……な~んてね😆実は、研修中の私の名セリフです!)

みんな真剣な表情で聞いて、話して、納得して、最後は笑って、どこか楽しそうな雰囲気も伝わってきます。
朝読の積み重ねが、研修だけでなく、日々の現場における“支援”の空気を育ててくれているような気がします。
ただ、支援する/支援されるは、普遍的な行為である一方で、必ず不均衡が生じます。この意識がなければ、ともすれば「ゴリ押し」の支援になりかねません。
●不均衡な関係、「ワンアップ」「ワンダウン」ついては、コチラで詳しく書いていますので、あわせてご覧くださいね。

今回ご紹介した朝読の取り組みは、単に1冊の「本を読む時間」ではなく、社内で“支援”という考え方を共有し、支援の文化を少しずつ育んでいく大切なきっかけになったと思っています。
そんな取り組みに関わらせていただけたこと、
そしてこの朝読をきっかけに、皆さんの間で「読んだ?」「今回、ちょっと反省したわ~」「私も同じことを経験した」といった対話が生まれていることが、とっても嬉しいです。
講師を育成し、その成長を間近で見守る中で、これからも「支援」という普遍的なテーマと真摯に向き合い、皆さんと共に学び続けていきます!
最後まで読んでくださってありがとうございます😊
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