こんにちは!研修講師を育成して早や40年!今井尻由利子です。
★この記事は、社労士さんのこんな方のために書いています。
✅本業が社労士であり、研修を依頼されて講師デビューする方
✅上記講師としてデビューして間もない方
✅上記研修をしているが、反応がイマイチと感じている方
”参加者の満足度が上がる”「分ける」という研修設計の考え方
今回のテーマは、社労士で研修を依頼されて講師をされている方必見!
”参加者の満足度が上がる”研修を設計する際に重要な「分ける」という考え方についてお伝えします。
この記事を読んで実行していただくと、参加者のモチベーションがアップし、研修への満足度が向上します。
なぜなら、講師は何をどこまで教えるかがわかり、焦点を絞った効果的な研修ができるようになり、その結果、参加者にとって納得度の高いわかりやすい研修となるからです。
「わかる」の語源は「分ける」
研修を設計する際、アレも必要、コレも必要と考え、結局、何もかもを入れてしまう「ごった煮状態」に
なってしまうときがありませんか?
名付けて「ごった煮研修」。
ハハハ😅と笑っている場合ではありませんが・・・研修設計では注意しなければいけないことです。
「ごった煮研修」になってしまう大きな理由は、「分ける」という考え方ができていないからです。
「わかる」の語源は「分ける」と言われているように、内容を分けて教えることが重要です。
わかりやすく効果的な研修を提供するためには、参加者が段階的に理解していくことが必要だからです。
スキルを分割し、各段階に応じた具体例を示すことで、参加者がより深く理解しやすくなっていきます。
そのため、研修を設計する際には、「分ける」という考えが重要なのです。
ではどうやって「分ける」のでしょうか?
「基本」と「応用」に分ける
いろんな分け方がありますが、目的・ゴールに基づき、「基本」「応用」に分けて考えるとわかりやすいでしょう。
●基本とは、基本的な概念やスキルの習得⇒形どおり出来る、ガイドに沿って出来るなど
●応用とは、実践的な応用やケーススタディを学ぶ⇒状況に応じて使い分ける、対応できるなど
目的・ゴールに基づいた分け方のため、基本的なスキルとは何か、どこまでが基本かなどを明確にしておくことが大事ですね。
では、「クッション言葉」で具体的に考えてみましょう。
「クッション言葉」は会話や文章で、相手の気持ちを考慮してよく使われる表現なので、わかりやすいのではないかと思われます。
具体例(クッション言葉の場合)
クッション言葉とは、会話や文章で相手の気持ちを考慮し、コミュニケーションを円滑に進めるために使用する表現です。
まず基本的なクッション言葉として、依頼やお断りの際に使う標準的な言葉を教えます。
たとえば、「おそれいりますが」や「申し訳ございませんが」などが適切に使えるようになるまでを基本とします。
応用は、標準的なクッション言葉に加えて、より具体的な状況や相手のニーズに合わせて適切な表現を用い、使い分けることを教えます。
たとえば、「何度も申し訳ありませんが」や「せっかくお時間をいただきましたが」などは特定の状況に応じて使いますよね。相手のニーズや関係性などに適した言葉を選び、使い分けることが応用のスキルと言えます。
このように、基本では「標準的なクッション言葉を適切に使用する」こと、
そして応用では「さらに状況や相手のニーズに合わせたクッション言葉を使用すること」をゴールとします。
使い方を段階的に分けて教えることで、クッション言葉がより相手の気持ちを考慮した円滑なコミュニケーションに欠かせない表現であることが理解できるのです。
クッション言葉は、状況に応じて適切に使い分けることが求められます。
だからといって、
「恐れ入りますが」の標準的な言葉と「何度もお断りして申し訳ございません」の特定の状況に合わせた言葉を同時に教えてもあまり効果はありません。
なぜなら参加者は混乱しやすくなり、状況に応じた適切な言葉の使い分けが困難になる恐れがあるからです。
クッション言葉という、とてもシンプルな例を出しましたが(あくまでも考え方としての一例です)、「基本」「応用」の考え方は他の知識やスキルの場合でも同じです。
お料理では、具だくさんの「ごった煮」はとっても美味しいのですが、研修では、いろんな知識を提供して具だくさんであっても、美味しくて栄養満点とはなりませんね!
このように、「分ける」ことで研修の内容や目的が明確になり、参加者のゴールもぶれなくなります。そのため、研修を設計する際には、知識を「分ける」ことが重要なのです。
その点を念頭に置き、「基本」「応用」のように「分けた=わかりやすい」研修を設計していきましょう!
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