こんにちは。講師を育成して早や40年!コミュニケーション講師の今井尻由利子です。
映画やドラマには人材育成のヒントが数多く散りばめられているのをご存じですか?私は特に海外ドラマが大好きで、いつも勝手気ままに主人公の言動などを考察しています。
そんな私が見つけた、広い意味で人材育成に関するドラマの場面を、私なりの考察を加え楽しくお伝えしています。
今回は韓国ドラマ「賢い医師生活 シーズン2」からの気づきです。
医師が書く患者さんのカルテと、コールセンターにおける評価シートは同じ書き方だ、マインドセットは同じ、という点について書いています。
これをきっかけにして、ドラマに興味を持ったり、違う視点で再度観たり、研修の具体例として使えそうなど…そのようなアプローチで関心を持っていただけると嬉しいです😊
今回は韓国ドラマ「賢い医師生活 シーズン2」からお伝えします。
記入する人のマインドセットによってアウトプットが変わる
「賢い医師生活」は、大学医学部の同期5人が同じ病院で働き、患者さんのために日々奮闘する姿を描いたドラマです。
今回、私が心に刺さったシーンは、エピソード1のこんなシーンです。
産婦人科の研修医 ミナ先生が浮かない顔をしてパソコン(患者さんのカルテ)を見つめていると、
外科の研修医 ギョウル先生がやってきます。
「カルテに何か問題が?」とギョウル先生が尋ねると
「これを見て」とミナ先生がパソコン(カルテ)を指さします。
ギョウル先生はカルテを読み終わると
「うまくいけば成功しそうね」と言います。
ミナ先生は無言でマウスを動かし、別のカルテを出します。
そのカルテを読んだギョウル先生は
「この患者は難しそうね」と言います。
「おかしな点は?」とミナ先生が尋ねると
ギョウル先生は次のように答えます。
「あるわ」「書き方が間違ってる」「患者別にカルテを分けないと」
ミナ先生はため息をつき、少し悲しそうな顔で、
「同じ患者なの」
「同じ日、同じ患者のカルテよ」
「書いたのも同じ人、チュ・ミナ、私よ」
「患者も同じ、日付も同じ、レジデントも同じ、
先生だけ代わったら、数時間でカルテが180度変わったの」
と言って、またため息をつきます。
このシーンは、羊水破水した患者を診た医者2名のカルテの書き方が違うことを示しています。
言い換えれば、患者の症状が医者の見かた(診察の仕方?)によって異なっているということです。
ひとりの医者は、妊娠維持が困難と判断します。しかし、もうひとりの医者は「母親と胎児の力になりたい」という希望を持って診察します。
その結果、同じ患者さんなのに「成功しそう」「難しそう」という全く異なるカルテが作成されたというわけですね。ギョウル先生はそれぞれ別の患者さんのカルテだと思っていました。
ミナ先生は、母親と胎児の力になりたいという希望を持って診察する先生のマインドセットに深く関心するというシーンです。
応対評価シート(=個人カルテ)はチェックではない!
私はこのシーンを観たとき、応対評価シート(個人用カルテ)の書き方と共通しているなと思いました。
コールセンターではお客さまとの応対をモニタリングして評価シートに落とし込み、スキルアップのための面談(コーチング)を定期的に行います。
そのときの評価シートをどのようなマインドで記入するかによって、ドラマのように「成功しそう」「難しそう」という異なる結果になってしまいます。
応対評価シートは「チェック」ではありません。応対上の問題がある場合は、問題点を改善しさらに向上していくという「育成」のためのものです。
重箱の隅をつつくようなチェックでは、ドラマの「難しそう」になり、否定的な文章になるでしょう。しかしさらに向上していくための視点では、「成功しそう」になり、スキルアップに期待がもてそうです。
母親に希望や愛情を持って診察する産婦人科のヤン・ソッキョン先生(ドラマの役名)と、コールセンターの育成担当者とは同じマインドだなあと思うと同時に、ヤン・ソッキョン先生の深い愛情がしみじみと胸にこたえたシーンでした。
★「賢い医師生活 シーズン2」からの気づきはこちらの記事もご覧になってくださいね。
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今回は「賢い医師生活シーズン2」から、私の心に留まったシーンをお伝えしました。
このように、韓国ドラマからもたくさんの学びがあります!
もしご興味があれば、あなたもドラマをご覧になって育成のヒントを実感してくださいね。
最後まで読んでくださりありがとうございます😊
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