こんにちは!研修講師を育成して早や40年!今井尻由利子です。
★この記事は、経験の少ない新人講師の方で、次のような悩みをお持ちの方のために書いています。
✅自分でテキストを作ったことがない
✅他者のテキストの見様見真似で作ってきたので、作り方のポイントがわからない
✅他者の見様見真似で作ったテキストなので、良し悪しの判断ができない
✅効果的な研修テキストの作り方を知りたい
コールセンターの新人研修講師Bさんが「今井尻さん、ちょっと助けてください!」と、今にも泣きだしそうな表情で私のところにやってきました。
Bさんの表情からは、何かたいへんなことが起こっていることが想像できます。
「落ち着いてね」と、私自身にも言い聞かせるようにBさんに声をかけ、話を聞いてみると…
「いますぐできるテキストの作り方を教えてください!」
「簡単にできる作り方です!」
「私にもすぐできる作り方です!」
と矢継ぎ早に早口でまくしたてるBさんでした。
急に研修テキストを作るようになった状況は人それぞれですが、テキスト作りの経験のない新人講師であれば、困ってしまいますよね。
今回は、Bさんのようにテキスト作りに悩む新人講師のあなたへ、
”たった3ステップ”で超簡単!今すぐできる!「わかりやすい研修テキスト作り方」をご紹介しましょう。
まずはこの3つを押さえておくと、効果的な研修テキストが作成できます。
悩んだときには、この3つのステップをぜひ参考にしてくださいね!
※なお、スライドのみで進める研修もありますが、今回はテキストが必要な場合に限ってご紹介しています。
テキスト作り3つのステップ
研修の開催が決まると、準備作業のひとつとしてテキスト作りが欠かせませんよね。
研修テキストは、研修の参加者が学習内容をしっかり理解し、定着させるための重要なツールです。
論理的なテキストは、参加者にとってわかりやすく、参加者の集中力を高め、学習効果を最大限に引き出すことができます。
今からお伝えするこの3ステップで作れば、あなたも今すぐ、超簡単にテキストを作ることができます。
もう迷うことがありません!
ステップ① 教えるテーマ分けと順番
まず研修で教える内容を細かく分けていきます。そして参加者が理解しやすいように適切な順番を決めます。
たとえば、電話応対研修で考えてみましょう。
参加者が興味を持って学習していける順に作っていくのがポイントです。
①電話応対の心構え
コミュニケーターの役割や心構え、使命。またクライアントの代表という自覚を持って応対するなど。
②電話応対の言葉づかい
お客さま向きの言葉や積極的な表現、感じの良い言葉づかいなど、お客さまとより良いコミュニケーションを取っていくための言葉づかいなど。
③電話応対(コール)の流れとコュニケーション
オープニングからクロージングまでの、お客さまとのコミュニケーションの取り方など。
④ロールプレイング
習った知識を強化させるための役割演習。
ステップ② 見出しとリード文の作成
ステップ①で、教えるテーマを大きく分けたあとは、見出しとリード文を作成します。
リード文とは、見出しの下にある説明文のことです。参加者に伝えたいことを簡潔にまとめた文章です。
たとえば、「電話応対の言葉づかい」の中で、「クッション言葉」を教える場合、次のようにリード文を作成します。
このようにリード文を作ることは、講師にも参加者にもメリットがあります。
●講師には・・・論理的に説明できる
●参加者には・・何を学ぶか目的が明確になり集中できる
講師は筋道を立てて論理的に説明するスキルが求められます。
経験豊富な講師であれば、その場の状況に応じてテキスト以外の説明をすることも可能です。しかし経験の少ない新人の場合は、臨機応変に対応することは難しいと思われます。
事前にしっかりリード文を作っておき、それを読むことが論理的なアプローチになります。講師の安心材料としてしっかり作っておくことをオススメします。
★リード文の必要性は、こちらの記事で詳しく説明しています。
ステップ③ 具体例を作る
学習テーマを分け、論理的なリード文を作成したあとは、具体的な事例を作ります。
図や表などの視覚的な資料を加えることも良いでしょう。より理解を深めることになります。
このように説明(=リード文)だけでなく、具体例を入れるとイメージしやすく、より深く理解できます。
わかりやすく納得度の高い説明には、「論理的説明」と「具体例」という2つの視点が必要です。
「説明」と「具体例」は、必ずセットであると覚えておきましょう。
★わかりやすい説明に必要な2つの視点については、こちらで詳しく説明しています。
3つのステップが効果的な理由
最後に、この3ステップがシンプルだけれど講師にも参加者にも効果的である点についてまとめておきましょう。
①全体像が把握できる
・テーマを分けることで、全体像を把握しやすくなり効率的に作成できる
②論理的な構成
・リード文を作ることで、論理的な構成になり、筋道を立てて説明できる
③わかりやすい
・具体例が豊富なので抽象的な概念が具体的になりわかりやすい。
テキスト作成は、講師にとって単なる資料作成ではありません。
作成過程においては、研修内容を体系的に整理する良い機会になります。特に新人講師は、これによって研修で迷うことなく、自信を持って論理的に説明できるようになるでしょう。
また参加者にとっては、テキストに沿って学習することで、目標を明確にし効率的に知識を習得することができます。また研修後、テキストを繰り返し見返すことで、より深い理解へとつながり、知識が定着します。
テキストの作成は、最初は戸惑うかもしれません。特に時間がないときなどは、どこから手をつけるとよいのか迷ってしまいますよね。
しかし、内容を決め、構成を考え、わかりやすくという3つのステップによって、効果的なテキストを作成することができます。
なぜならこのステップには、論理的にわかりやすくという研修の基本が含まれているからです。これからあなたが経験を積んでいくうえで、必ず役に立つものです。
どのような内容の研修であっても、この3つのステップを基本にして、丁寧に作成していきましょう。
もしあなたがBさんと同じように ” 自分ひとりでテキストが作れない ” とお悩みの場合は、私からアドバイスさせていただきます。
またテキスト作成後の研修にオブザーバー(研修の観察者)として参加し、テキスト以外の多方面からフィードバックさせていただくことも可能です。ぜひお声がけください。
最後まで読んでくださってありがとうございます😊
「あなたの話を興味深く聞いてもらえる」ための重要ポイント!
どんな研修も、参加者が興味を持って学習していける順に作っていくのがポイントです。
では、どうしたら参加者が興味を持ってあなたの研修を聞いてくれるのか?
実は、研修や講座を開くときには、たいへん重要な鍵があるのです。
それは、参加者が「大人であること」。
つまり、「大人が興味を持てる構成・内容」にすることが、あなたの研修を興味深く聞いてもらえるか?の分岐点になるのです!
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